北東イングランド見聞録 A to Z U;UK made

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【英国製は入手困難】

実は私は昔から英国製の靴などが大好きで、赴任前は安くて良い英国製品を本場で入手できるチャンスがふんだんにあるものと思っていました。

残念ながら、普通の街なかでUK made / made in UKの製品はは殆ど手に入りません。靴や鞄やコート、カシミア製品は(価格を別にすれば)東京の方が入手が容易です。

例えば、大きな自転車屋に行くとしましょう。日本の場合は、探せば何とか「made in Japan」(日本製)が見つかりますが、英国で見つけることが出来るのは、「designed in UK」(英国設計)です。自転車の横に誇らしげに、でかでかと書いてあるのは、断末魔の様でもありました。

服も、ファストファッションの安物を着ている人が多く、そうした人たちは不要になったらチャリティショップで処分して、また新しい中国製や東欧製の服を買うという塩梅です。そんな状況なので、多分、私の会社で英国製の製品を最も多く持っていたのは、私だったと思います。

 【靴の聖地】

赴任後直ぐに、私は憧れの靴メーカーの(年に一度の)バーゲンが開催されると知りました。

その場所は靴の聖地として(多分、日本の方が)有名で、多くの靴メーカーがあります。噂によると半額以下で買えるチャンスがありそうです。赴任後1か月足らずでしたが、早速、金曜日の夜中に英国の南部目指して、初のドライブを始めました。

ところが悲しい事に、雪がどんどん降ってきます。私の社用車は4WD車だったのですが、スタートして1時間後の小さな街の交差点で急ブレーキを踏む事態が発生。ところが、路面に積もった新雪の為に止まりません。

「XX(社用車担当者の名前)ごめんよー! 赴任後1か月で重大事故発生だー!」と車の中で叫びましたが、奇跡的に止まりました。

そうこうしている内に、予定の2倍以上の時間をかけて、「靴の聖地」に到着。早速、贔屓の靴メーカーのアウトレットにに直行しました。

店内にはそこそこのお客さんがいましたが、約半数が日本人でした。自分のことはさておき、「皆、こんな大雪の中よく来るものだ」とブツブツ言いつつ、そこらの靴を見ていると、あるある! なんと日本の10分の1位の値段です。

当然の様に戦利品を手に取り、「こ、これを下さい!」と店員に叫んだのですが、「No, 何とかかんとか」と言ってます。どうやら、激安アイテムは、私の様な一見さんには売らず、昔からのお馴染みさんのみに販売する様です。

それでも、日本の半額以下で欲しかったモデル(靴に興味が無い方には理解しがたいでしょうが、靴にも自動車の様にモデル名があります。更に、靴の木型にはモデル番号もあります)をゲットし、現地で初の英国製品を手に入れ、北東イングランドへの長い帰路をたどりました。

ここ最近は、我々日本人が英国製品を支えてきたのでしょうが、バーゲンに行ってその現実を見せ付けられました。果たして日本人の次は、どの国のモノ好きたちがサポートしていくのでしょうか。

スコットランド製】

なお、独断ですが、イングランドよりもスコットランドの方が、「英国製品」がしぶとく生き残っています。尤も、「made in Scotland」ですがー

スコットランド製の商品の中で最も有名なのは、カシミア製品でしょうが、これにつきましては、「C」の章でご説明したいと思います。